6EM7シン グル縦型アンプ (2015.3.31) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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正面 上のつまみはバスブースト、下はボリウム |
背面 つまみは、入力アッテネータ |
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娘の友人にプレゼントする前提で設計 娘の友人に差し上げるよう、設計製作したアンプです。前回製作した6EM7プッシュプルのアンプをたまたま試聴していただく機会があり、大 変気に入ってくれたので、もう一台製作してプレゼントにしたという次第です。半分押しつけです。 回路構成 前回製作したプッシュプルアンプでは、定期的なバイアス調整が必要です。先方は、全く電気に興味のない方です ので、調整が必要な回路を採用するのには躊躇があります。そこで、シングルアンプとして新規 に設計しました。結果としては、満足いく特性が得られました。 回路は、6EM7を用いたシングル回路と6SN7を使用したプリアンプを組み合わせたものです。今回も小型のスピーカーと組み合わせること が想定されますので、プリアンプ部には、NF型のバスブースト回路を組み込みました。電源スイッチと連動したACアウトレットは、 Bluetooth受信機を接続することを想定しています。 回路図はこちら ケースの製作 見た目は、前回製作したアンプに近いものになりました。材料となるアルミ板の既製品のサイズが決まっています ので、大きさは全く同じです。小型のスピーカと組み合わせ、携帯用音楽機器を接続することを想定しています。今回は、使用する真空管がGT管 4本のみであるため、前回よりすっきりとした外観となりました。アンプの排熱と換気は上面と前後のパンチングメタルによりおこなわれますの で、左右に本を置いてブックエンド代わりに使用することも可能です。 また、外見上工夫した点は、真空管の背の高さをそろえるという点で、背の低い6EM7に高さの合う6SN7を選んで使用しました。真空管を 購入する際に店頭で6EM7と大きさを比較してみたところ、6SN7は、さまざまな大きさのものがあることがわかりました。GE社製のものが 釣り合う大きさでした。 |
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アルミ板の加工がほぼ終わった状態 |
外観 |
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周波数特性 それなりの低歪とダンピングファクタを得るために、10dB程度のNFBをかけています。また、小型ス ピーカを使用することを想定し、低域のみブースト回路で特性を変化させられるようにしました。ダンピングファクタは、1kHzでは、10 を確保できています。20Hzでは、5.88となってます。 クロストーク特性 クロストークについては、縦一列の真空管配置としたせいか、20kHzの数値に左右で違いがみられます。低 域でのクロストークの悪化は、プリアンプ部に原因があるようで、ボリウムを下げると改善します。
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出力対歪率特性 このアンプでは、ボリウムの位置をプリアンプ部の後段に設置しています。最 初はプリアンプ部の前段に設置したのですが、6SN7から発生していると考えられるノイズが思いのほか大きかったので、ノイズ低減のため に後段に移設しました。このような場合、大きな入力信号があると、プリアンプ部分での歪が無視できなくなってしまいます。 下に示す出力対歪率特性は、アンプのボリウムを調節して変化する出力とTHD+Nの関係を示したものです。プリアンプ部への入力信号の レベルが高いほど、小出力時の歪が大きくなってしまうことがわかります。そこで、プリア ンプ部前段にはロータリースイッチ式のアッテネータを設け、接続する機器によって切り替えるようにしました。適切にアッテネータを調節することで、いちばん上のグラフのように、低歪での使用が可能になります。同時に、ノイズ の低減にも役立ちます。ちなみに私が日常的に使用しているウォークマンは出力電圧が低いようで、アッテネータで減衰させない状態が使用し やすいです。 |
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パイロットランプは、パンチングメタルの後ろに配置し、 光のみを透かして見せます。 |
6SN7(手前2本)と6EM7(後方2本)の大きさをそろえました。 |
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試聴 中古の小型スピーカを購入して組み合わせてみました。手前みそですが、なかなかいい音で鳴ってくれます。 2W/ch程度の出力しかありませんが、出力不足は感じません。デザインも前回よりすっきりしていて気に入っています。 先日、無事納品することができました。末永く使ってもらえることを願います。 トップページに戻る |